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2008年2月15日オープン
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 土日の連休に「初恋の来た道」という素晴らしい映画を見た。
中国の河北省を舞台にした映画で思春期の少女の情感を見事に描きった素晴らしい映画だった。河北省の豊かな自然と四季折々の綺麗な自然、移り行く季節の見事さ、少女の初恋の切なさや淡い思いが巧く描かれていた。
まず、主演のツィ・ツィツアンの初々しさが本当によかった。彼女はこれでスターに駆け上がった。
ベルリン映画祭でも高く評価されたそうだ。
さて、内容だが河北省の農村地帯に町から若い教師が村に来るところからこの物語は始まる。
村一番の美人の少女は町から来た若い男性教師に一目惚れしてしまう。
気を引こうと校舎を建設中の現場に各家から食事の世話をするのだが、ディは若い教師のルオ先生が自分の料理を食べてくれたか、それとなく建設現場で働いている村の青年にそれとなく探りを入れてルオ先生がどんな順番でお椀を取るか聞き出し、今度はルオ先生が取りやすい様にお椀を置く場所を変えたり実に可愛らしく少女らしい恋心の情感が出ていて微笑ましかった。
それから、ルオ先生の三食の世話は各家が持ち回りで振舞うことになったがディは自分の家が食事当番になってルオ先生の食事を振舞う順番がくるとルオ先生に食事を振舞うために腕によりをかけるのだった。
そして、学校の棟柱に架ける赤い布を織る役目はディに決まった。ルオの方も村一番の美人のディに心惹かれるようだった。
しかし、文化大革命(これがどういうものか説明しておくと、中国全土を熱病のように苦しめたとんでもない運動だ。江青(毛沢東の三番目の嫁は亡くなった)とあと三人で合わせて四人組と言われるが、全国民を巻き込んだ大運動で、被害者は数知れない。
一番ひどい例にはこういうのがある。子供が先生が嫌いで陥れるために、私の先生はブルジョワ的だと共産党の本部に手紙を送ったらその教師はくびになったという酷い例がある。
それだけではなく、古い中国文化を全て否定した。京劇の役者はとんだ迷惑だった。)
河北省の小さい村にもその文革の波が押し寄せてきた。
ルオ先生は右派の疑いをかけられて町にに呼び出される。
その時にルオ先生は旧暦の12月8日にはきっと帰ってくると約束するのだった。
ディは自分の作った餃子を届けようするのだが、非情にもルオ先生を乗せた馬車は遠ざかってしまうのだった。
しかし、旧暦の12月8日になってもルオ先生は帰って来なかった。
町でややこしいことになったのだろう。ディは待ち続けて病気になってしまった。
そして元気になったディはだれも来なくて障子紙が破れてしまった。
村の学校の障子の障子紙を張り替えて、いつルオ先生が帰ってきた時でもすぐ使えるようにしてルオ先生を待っていた。
そして、ある日にいきなりルオ先生の声が村中に響きわたった。
町で謹慎していなければならないのに村にかえってきたのだ!!
そのせいで2年も村に帰ることができなかった。
そして、2年後に村に帰ってきた時には思わずよかったなと涙がでてきてしまった。
映画で泣いたのは子供の時以来だった。本当に感動作だった。
何といっても監督の演出がすばらしかった。
現在は白黒で、回想シーンはカラーでとメリハリがうよかった。
最後の葬式のシーンも感動的だった。
母親が「なんとしてもみんなで担いで村に入るのが村のならわしだ」
と言い張って町に住む息子が5000元を日当に出したのだが、だれも受け取らない。
みなルオ先生の教え子だから、ただで担ぐと皆が言ってなかには広州から担ぎに来た人もいたそうだ。
ほんとに素晴らしい作品だったとおもう。アンコール放映があったらまちがいなくもう一度見にいくだろう。
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